日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年7月26日日常会話のポイントは「相手に気持ちよく話してもらうこと」

昨年の緊急事態宣言以降、外出の抑制や在宅勤務の普及などにより、家にいる時間が増えている方も多いと思います。

そのため、普段よりもビジネス会話が少なくなり、代わりにご家族や友人との日常会話が増えた、という方が多いのではないでしょうか。

私も在宅勤務が増えたため、家族との日常会話が圧倒的に増えました。

ということで、今回は、日常会話のポイントをお伝えします。



 

日本話し方センターのベーシックコースでは日常会話のやり方についても講義を行っています。

実は、日常会話にも目的があります。

それは、「親しみを深めよい人間関係を作る」ということです。

ビジネス会話の場合は、物事を決めたり情報を共有したりすることが目的ですので、論理的な話し方が求められます。

これに対して日常会話では、よい人間関係をつくることが目的ですから、論理的ではなく、共感的な話し方が大切なのです。

これを意識するとしないとでは会話の仕方が全然違いますので、まずこの目的をご理解ください。

 

では、共感的に話をするには、どうすればよいのでしょうか。

それは「相手に話を合わせる」ということです。

自分のしたい話をするのではなく、相手に気持ちよく話してもらえれば、人間関係はよくなりますね。

また、相手が興味のある話題で話をすれば、自然に話が弾みます。

相手に話を合わせるポイントは主に2つあります。

 

まず1つ目のポイントは、相手の話を肯定的に受け止める、ということです。

私たちは、話をしていると、どうしても感情が動いてしまいます。

自分の気持ちに沿わない話になると、その感情がつい言葉に表れてしまいます。

「そんなことないでしょう!」

「え~! それはどうかな~」

「そんなことどうでもいいでしょう!」などなど

こういう話し方をしてしまうと、親しい間柄であっても途端に会話はギクシャクしたものになってしまいます。

自分の感情や考えは横に置いて、常に相手の話を肯定的に受け止めることを意識しましょう。

 

ポイントの2つ目は、相手の話を聴き切る、ということです。

例えば、友人とこんな会話をしたとします。

友:この間、職場の友達とカラオケに行ってきたの

私:カラオケ、楽しいよね~ 何時間ぐらいいたの?

友:ん~、4時間くらいかなぁ。 結構色々歌ったから。

私:へ~。盛り上がったんだね~。で、何人くらいで行ったの?

この会話は、一見、噛み合っているように見えますね。

しかし、友人は、本当は、

「苦手だった曲がとても上手く歌えて気持ちよかったのよ!」

という話がしたかったのだとしたら、どうでしょう?

上の会話では、私が気の向くままに話を進めているので、友人は話したいことが話せないまま会話が進んでいます。

このまま会話が続くと、友人はストレスを感じてしまうかも知れません。

そして、あなたと日常会話をすることを避けるようになるかも知れません。

それではよくないですよね。

では、どうすればいいのでしょうか。

 

友:この間、友達とカラオケに行ってきたの

私:あっ、カラオケ、行ったんだ。

友:うん。それでね、何だか調子がいいので苦手だったあの曲を歌ったの。そしたらね~

友人がどういう話がしたいのかわかるまで、オウム返しなどで友人に話をしてもらうようにするとよいでしょう。

そして、友人が言いたいことがはっきりしてきてから、その話に合わせながら会話を進めていくと、お互い気持ちのいい話ができます。

ぜひ相手の言いたいことをつかんでから、肯定的に会話を進めるようにしてくださいね!
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